西村Dの気象風月《#2》
「ゲリラを探せと言われましても」


西村 英将

四六時中脳みそは天気で溢れている唯一無二のお天気ディレクター西村英将がお送りする、日本の気象の当たり前を問い直す企画「西村Dの気象風月」!第二回は夏の日突然襲いかかるあの気象について!

今年は綺麗に西から行儀よく梅雨入りが発表されていまして、いよいよ雨のシーズン到来です。

我々、気象で飯を食べているものはこのシーズンからが掻き入れ!!
超ハイシーズン(多忙期)突入でございます。

皆さんも間も無く、新聞やテレビでこんな文字を見かけるはずでしょう。

「ゲリラ豪雨・・・都心を襲う!!」
「ゲリラ雷雨・・・帰宅時を襲う!!」

これだけ読むと治安の悪い海外のニュースにしか聞こえませんが、ご存知、お天気のニュースタイトルです。

テレビという仕事は当然ですが映像ありき。映像がなければお話になりません。当然「ゲリラ豪雨」の映像をカメラに収めたいのはお台場も汐留も赤坂も、そして我々六本木も同じ。

このゲリラ豪雨を撮るのはカメラマンの部署ですが、果たしてどこにこの雨雲が湧くのか?カメラマンを現地に送るのは我々ウェザーの仕事なのですす。

ただ、もちろん気象現象ですから、なんと言いますか、雨雲に「ゲリラ」ってネーミングが付くくらいの神出鬼没。要するに予想できないから「ゲリラ(guerrilla)」豪雨なのです。

これを予想してカメラにまで収めさせなきゃいけない、って難儀な話です。

もう一度言いますよ!

「予測不能・・・だからゲリラ豪雨!!」

…それにしても最近の天気で使用される言葉はなんか物騒ですね。ゲリラ豪雨に始まり、「爆弾低気圧」や「鉄砲水」。「ステルス雲」なんてつけた輩もいます。軍事用語からの引用が多い事。

感性豊かな日本人は昔から雨におよそ200もの名前を付けております。無理して軍事用語から引用せずとも、その200の中から抜粋すればいいのでは?

例えば:
・雷とともに急な雨を表現する:【暴れ梅雨】【瞋怒雨(しんどう)】
・稲を三束刈る間もなく急な雨が来る事を表現する:【三束雨】
・龍が喧嘩していると比喩してついた:【分龍雨】
など趣ある雨の言葉はすでにあるんです。

急な大雨で災害も時には引き起こしますが、特にこの季節は夏に向かって大切な資源でもあります。

朝から雨の予想もなく天気良好!でも帰宅時に急な雨に降られた。これがゲリラですので、むしろ当たらない方が当たってるのです!って事で皆様お許しを!

ただ、ゲリラ雷雨とかって長くても50分程度・・・平均で24分で去りますので、その時は近くのカフェで休憩を!


西村Dのゲリラ雷雨集。

一つの思想、万人の考え。
動画から文章、写真から詩、音楽から漫画まで、様々なコンテンツを集めた「考え」の集合所。その特徴はコンテンツどれもが連載であり、企画だということ。投稿者が普段から問い直したことが、一つの企画として読者に届けられる。一つの思想は万人の考える行為に繋がる。好奇心と知識欲を満たそう!